或曇つた冬の日暮である、と始まる芥川龍之介の『蜜柑』。
先日の春の土曜日は最早大雨でした。
そして2期の山口三人衆の一人、会計の山口は、その日自宅でポマンダーを製作したのでした。
ポマンダーとは柑橘類にクローブをちりばめて長持ちさせ、芳香剤等として使う西洋のインテリアです。
中世では病気(とりわけペスト)の予防や魔除の効果も期待されたと言われます。
作り方はいたって簡単で、お好みの柑橘類(オレンジやみかんが良いとされます)にクローブを刺していき、シナモンをまぶして一ヶ月ほど乾燥させるだけです。
こちらに作成途中の写真をば。
都合よく釘状をしており、すっと刺しやすいクローブ。
コロナ疲れのストレス発散にもぴったりです。
オイゲノールが快い薫香を漂わせます。
まさにみかんの木乃伊。
カラッカラになって5年も10年も長持ちするとのことです。
かつて往古のエジプトでもミイラの防腐剤にクローブは使用されていました。
クローブはかのクレオパトラも愛したと伝えられます。
クローブをたくさん買ったものの、普段の料理で少量しか使わず余らせてしまっているスパイス好きの方も、
毎日の景色にいま少し彩りを添えスパイシーにしてみたいスパイス初心者の方も、
外出自粛を要請されている今こそ、ポマンダーを作ってみてはいかがでしょう。
新型コロナウイルスの予防になったりするかもしれませんね。
「私はこの時(中略)退屈な人生を僅に忘れる事が出来たのである。」
(『蜜柑』芥川龍之介)
2期会計 山口
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